3月22日、59年前に卒業した地元の小学校の卒業式に来賓として出席。コロナ禍にあって外部の参列は3年間無かった。久しぶりのお目出たい席。卒業生は2クラスで70名を超える位の規模。私の頃は5クラスで1クラス50名位いたので今の少子化はものすごく理解できる。当時は商売人以外のお宅は専用主婦が多く教育費も今ほどは掛かっていない時代。一人っ子はクラスでもほとんど居なかった。今は専業主婦と云う言葉は死語のようだ。なぜ専業主婦が出来なくなった要因は種々云われている。第一に実質賃金が上がらないことだ。また、日本の生産性が伸びない、製造業にあって地元の荒川区では印刷、プレス、溶接など製品の部品加工業が多く孫請けあるいはこの部品が何に使われているか分からずに製造している工場が多い。生産性を問われることは少なく1個あたりこの単価という数字が先に働く。よって収入に合わせた労働時間になる。労働時間=賃金という構成では付加価値は付かない。さらに賃金の低下のひとつと云われている正規雇用者に対して非正規雇用者の増加。これは働き方改革の広報の仕方の受け取り間違いや好きな仕事を好きな時間だけで生活する自由で夢を感じる生き方が持て囃されている。今は良いが30年40年後の自分の生活を想像してほしい。先般、東京商工会議所の小林会頭が荒川支部の役員会懇談会に参加された。意見交換の場で私が発言したことは今、マスコミで盛んに大手企業の賃上げを報道しているがここに出てくる企業は市場を作っている会社だ。市場を作れるということは価格決定もあるという事。それには賃金決定権も含まれている。一方、中小零細企業はその市場の中で事業を行っている。つまり決定された事項の範囲で行うしかできない故、同じ土俵で賃上げの議論は迷惑という話をした。会頭は大きく頷いただけであった。中小零細企業の生きる道はそれぞれの業界でオンリーワンになれるかどうかに係っている。
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