組織崩壊の足音

最近の事だ。定期採用した社員が自己都合で退職することになった。平成4年創業以来、退職願いが出されたら一切慰留してこなかった。今回も同様だ。社員も経営者も生きる道は自分で開拓するもので本人の決断を尊重している。退職する理由など聞かない。只、当社で学んだことを次で実践してほしい事だけを伝えた。会社は継続していくものだ、一人欠員が出れば補充しなければならない。退職の時期と補充のタイミングが合っていなければ誰かに負担が掛る。この負担を考えないで時間が進むとどうなるかは誰でも理解できることだと思っていた。しかし、当社は異なっていたのだ。私以外の社員はこの退職の件は知っている者が多数いたようだ。ことある会議ごとに「報・連・相」の重要性は言っている。もし、退職について相談を受けた社員が居たならば「なぜそのことを私に直ぐに伝えるよう」に本人にアドバイスしなかったのかが分からない。人の採用には時間が掛かるし、めぐり逢いもある。これらの情報があればその時に行動すれば新卒の二次面接の可能性はゼロでは無かった。数パーセントでも良い、チャレンジ出来たのだ。組織崩壊とはこんなことから始まる。いや、始まっている。創業以来、コミュニケーションを大事にする手段として忘年会、新年会、バーベキュー、餅つき、社員旅行、家族食事会費補助、社員間食事会費補助等の制度を作り、全員で集まる機会を相当な会社負担で行ってきた。世間ではこのような行事や補助をする会社は見当たらない。自分で良きと思ってきたことが何にも役に立っていなかったことに愕然とした。来期は行事をすべて無くすことも考える。普通の会社に戻るということだ。自分で創業した会社だ、終い方も自分で考える。

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