上半期

9月は激動の30日であった。2年がかりで進めていた東京都の補助金の製品納期が間に合わず決定していた金額が0円になった。この申請は5Gシステムを開発し既存のメーカーとのコラボで世の中に無い仕組みの製品。特許も申請している。先行投資も行い、5Gの試験結果も問題なく、後は本体の納品を待つだけであった。製造業、建設業ほかあらゆる業界において共通して問われることは品質と納期。この二つを守ることは事業者の最低限のルールだ。製品ができるまで企業はは発注者でもあり受注者でもある。この繰り返しで事は流れていく。この流れが詰まれば上流から下流まで一気に目詰まりする。一番の問題は社会的信用の喪失だ。納期遅れは工程管理ができないというレベルの会社にもなってしまう。自分の会社にあってもできない理由を並べることに時間を費やすことが仕事と勘違いしている社員も過去にいた。出来ないことを出来るようにすることが仕事だ。幸いにも現在の体制は前向きな社員が多数。辛い登坂の次は楽な下りになるが仕事はエスカレータの下りを下側から逆に登っていくことが仕事と考えるべき。止まれば下がるということを常に考えていれば知恵も出てくる。来週から下期に突入する、前進あるのみ。予てより申請していた「テトレット」も特許取得の連絡があった。悪いことも良いこともすべて経験になる。

 

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身の丈

平成4年創業、当時はバブル崩壊の始まりで世の中の経済活動は減速を始めていた。しかし、新幹線のぞみも運行を始め、国家公務員も週休二日になり世の中、下り坂なのに身の回りは将来に向かって明るく進む変な過程であった。創業時は当然お金もなく自分の給料分などどこから出るのだろうという思いで毎日暮らしていた。収入は無いなりにそれに合った生活になる。休みがあれば自転車に乗り何処となく目的など考えずに走る。缶ビールを買い、土手で空を見ながら飲む。憂鬱だ、頭の中に廻るのはお金のことばかり。当時から週休二日制、これは最先端ではなく取引先が既に週休二日制であっただけだ。もし創業時の仕事が電力関係ではなく一般の電気工事を行っていたなら土日はすべて現場に出ていただろう。週休二日のおかげで、自分の給与を取るために宅配便のアルバイトに明け暮れた。今でも当時の日給、一日配達して6800円を貰ったことは未だに覚えている。これで生活できていたわけでは当然ない、サラリーマン時代の退職金の取り崩しが毎月続く。無いなりの生活が身の丈に合ったということを実感する毎日であった。身の丈に合った仕事とは何だろう。収入に合った生活は理解できる。仕事で考えると自分の能力以上の業務を短期的に行うことが間違いのもと。責任ある仕事とは相手の要求に対してプラスアルファの喜びを充てることだと思う。この先の見込みを立て自分の会社の実力を見極めて進めることが身の丈に合うということだ。それには関わる人のプロ化が必要。プロになるにはひとりの自覚から始まる。そういう社員を多く育てていきたい。

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コロナ後遺症

コロナ感染後、仕事復帰しているがずっと風邪をひいているかの如く胸がつかえて、たまに咳がでる。体温は平常だが何となく怠い。助かっているのは世間はお盆休みが多いようで会社の電話もほとんど鳴らない。先般の腰痛の手術後も順調で腰の痛み、足のしびれも皆無になった。後はこの怠さの克服だけだ。今週の金曜日は夏季賞与支給日。しかし、数か月前からこの日は約束があり創業以来初めて賞与支給日に挨拶ができない。このコロナ禍にあって売り上げも打撃をうけて低迷してきた。しかし、この間、毎年の昇給はしっかりと行ってきている。給料と賞与は経営者から見ると明らかに性格が異なるが一方の社員からすると賞与は出ることが当たり前と思っている。確かにサラリーマン時代は当然のように考えていたが、管理職になり年間予算収支を組み立てると口で言っているだけでは自分の給与が出ないことが分かる。一生懸命やっていれば報われるという世界は実業界には無い。まず行動し収入増の確保が当たり前。冷静に考えると例えば1か月分の賞与を2回出すとなると14か月分の年間収入の確保が必要だ。この15%近い売り上げ増を目指することは大変な労力が必要。売り上げは給与の根幹。売り上げ減なのに昇給している会社は見当たらない。しかし、経営責任として社員の生活と事業の将来にかけての原価を上げていくことも勝負のひとつだ。卵が先か鶏が先かという話においても事業は先ずは投資してからの回収、社員への配分を連続していく必要がある。世間をにぎわせている会社のようにならないためにも知恵と工夫、そしてコミュニケーション力をつけて差別化を張っていくことが重要。昨年と同様のレベルを続けていくことは後退していると同じ。チーム力を高めて、逆指名を増やし競合他社に勝っていこう。会社は継続と成長そして一定の利益確保をしなければあっという間に破綻する。ちょっと考え方を変えるだけで会社は成長する。

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猛暑と台風と夏休み

地球温暖化が叫ばれて久しいが何という暑さ。台風も九州地方へ直撃、大変な被害になっている。来週には関東にも影響が出る台風も接近している。社員はこの何か月か青森や茨城へ再生可能エネルギーのケーブル工事で長期出張中で家族にも多大な迷惑をかけている。東北とは言え相当の暑さだ。本当に頑張っている。感謝でいっぱいだ。明日、出張から戻り、各自夏休みとなる。折角の休みだが天気が怪しいがゆっくり休んで貰いたい。数年前から会社の盆休は止めて各自の都合で休むようにした。盆休はニュースでも分かるようにどこでも渋滞、海や山もとても混んでおり値段も相当に上がっているようだ。働き方改革という言葉があるが休み方改革の必要性も十分に検討する必要がある。周囲の友人達も遠出に行こうなどいう者はいない。大学の同級生も50年以上、毎年数回の飲み会と旅行に行っていたがコロナ禍もあり機会がなくなっている。こんな時だからこそコミュニケーションが必要だ。会社の会議室も雰囲気を変えて、ちょっとの間でも社員同士が飲める空間を創った。必要性は使わないと感じないものだ。仕事以外でも5分でもよいから馬鹿話ができる空間になるよう利用を即していきたい。創業して分かったことは何しろ人脈だ。どんな関係でもよい、業界が異なっても其の繋がりを追っていくと膨大な人脈になる。何度となくその人脈に助けられている。家族はもちろん一番大事であるが時間軸を見ると会社で過ごし他人と話す時間は圧倒的に多いもんだ。仕事の付き合いも自分の肥やしになっている。人付き合いとひとりの時間には微妙なバランスがある。社交にかまければ辛い事実から逃げ出すことも可能だが、逆にひとりで過ごす時間が長すぎると引きこもりになる。しかし、これからは求められることは何かというと「自分からの発信」が必要。その発信内容は人を幸せにするための前向きな言葉が必要。いつか自分にその幸せは戻ってくる。

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我慢すること

今年の4月、工業高校新卒の新入社員二人を迎えた。5月病というか5月末に1名が退社。理由は仕事が辛いという。研修を一通り終わらせて、さあこれから現場に出て勉強して貰おうと思っていた矢先の出来事。仕事が辛いというが全く仕事はしていない。辞める理由をもっと考えてほしいものだ。こういう場合に周囲に相談したかというと親にも相談したという。なぜ親は簡単に承諾してしまうのかわからない。あと3年我慢しろとか言わないのか?不思議だ。昨日の件は退職理由は会社の雰囲気だという。社員同士が会社の不平不満、愚痴を言っている。これが聞こえてきてこんなに愚痴だらけの会社にいることは自分自身許せないという。確かに私自身もサラリーマン生活を18年経験がある。若いうちは社内では不平不満など言う暇はないが帰りに赤ちょうちんで仲間と上司の悪口や会社の方針がおかしいなど鬱憤を晴らしていた時期もあった。しかし、不平不満愚痴を言っても何も解決しない。逆に言霊という言葉があるが不平不満等の声を発すると本当にそのマイナスの方向へ行ってしまうことが多い。自分自身もサラリーマン時代に上司に言われていたことは給料はどこから貰っているか、先ずはお客さんから貰う売り上げからの分配がひとつ。その売り上げは無いものからお客を満足させるための製品や高い施工品質により成り立つ。仕事を取ってくる営業力が大事。そして給料の制度として日給制と月給制の違いなど管理職として当たり前すぎる教育を受けてきた。協力会社の下請けさんは最終的には日給制だ。仕事がない時や、体を壊せば収入ゼロ。サラリーマンは会社の業績にかかわらず毎月決まった時期に銀行に振り込まれる。この安心感を毎月継続していくことが経営者の大事な仕事。誰でもある不平不満愚痴は自分の心にとどめ、その無駄なエネルギーを課題として捉えてどうしたら不平不満をなくす会社にしていくかが考え提案することが大事。自分の給料を上げるには最低会社の売り上げを伸ばすことが条件となる。ただ一生懸命頑張っているから給料上げろという話は世間では通用しない。外部の講演でもよく発信しているが働く場は「サラリーマン」「職人」「経営者」の中からの選択だ。不平不満を言いながら一生終わる人生はツマラナイ。ご縁があっての24時間365日、楽しく生きましょう。

 

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油断大敵

七月は社員のほとんどが再生可能エネルギーのケーブル工事で青森ほかに出張、社内はガランとしている。そんなわけで36度から37度の外気温の中、現場から現場を駆けずり回り真っ黒になって帰社する毎日。当然、マスクなどの着用は頭になく動いていた。すると咳が出始めてきた。これは熱中症かなと思いつつも薬局で抗原検査キットを購入し土曜日と火曜日に2回検査を行ったところ陰性だった。これで不安払しょくと思い明日は何をしようとか考えていると高熱、掛かりつけの病院でPCR検査を受ける。翌日は見事に要請の連絡を受けた。新型コロナ発生以降、周囲がコロナ感染する中、綱渡り状態で感染を逃れてきたが自分は絶対にかからないという暗示が見事に敗れた。自宅待機中も電話、メールが数えきれないほど届く。魔の悪いことに私が感染源となり社員にも迷惑をかけている。やはり、体調が悪い時にはウイルス抗体も弱くなるのは当たり前、健康が何よりだ。昨日より仕事復帰している。新型コロナも5類に分類されてインフルエンザと同様の処置となった。隠れコロナ感染者は数多くいると思うが症状も人により様々だ。当たり前のように手洗いマスク着用は基本の基本、一瞬の気のゆるみは思いがけない代償となる。

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きたシティ

板橋区・北区・荒川区の城北地域のものづくり企業、挑む20社が7月8月第201号に掲載された。表紙は荒川区西川区長、北区やまだ区長、板橋区は坂本区長の挨拶が載っている。前号に引き続き志幸技研とネットミルも会社概要の広告を出している。発行部数は19万部といわれているのでそれなりの広告効果は見込める。広報は繰り返しが大事だ。ネットミルはコロナ禍以前は全国の展示会に年間、数回出展していた。毎年来場者は同じ人が来る場合も多いので製品の理解も深まる。何といっても中小零細企業は広報予算なんてものの発想が乏しい。これはものづくりであれば発注者が固定されており今更、社名の知名度を上げる必要性が無い。ネットミルは自社ブランドで開発から販売まで一貫して作ってきた唯一の製品。こんな無謀な挑戦は普通はできないと確信している。ではなぜ挑んだか。今なら時代の先読みとか偉そうに語れるが当時思っていたことはメーカーになること、自社ブランドを持つことが夢のひとつ。その夢を実行しただけである。今考えると無謀そのものであるが結果は荒川区の高齢者の見守りで採用、そして関西電力とも業務提携するなど思った以上の成果が得られている。経営者にとっての無謀さは結果として進むか後戻りするかは紙一重の懸け。運を天に任せるという投げやりかと思う言葉もあるがこれは勝負と言い換えれば納得がいく。仕事とはエスカレータの下りレーンを逆に上に向かって歩いていくことだ。歩みを止めればそのまま下に行く。常に前に歩いていることが大事、倒れれば後ろにいる人も将棋倒しになる。一人だけの人生ではない。

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大型免許

本年度から業務の幅を集中化、創業以来から電力設備保守工事から6万ボルト高圧ケーブル敷設へと拡大するとともに、官公庁の電気・空調工事など施工部門の充実を図ってきた。独居高齢者の見守りシステムも電力中央研究所と技術提携によりネットミルブランドとして確立、荒川区役所の高齢者福祉サービスとして標準採用されている。さらにその高齢者対策の一環として感震ブレーカやオレオレ詐欺対策用の自動通話録音機の設置配布も数千件の実績がある。また、街頭防犯カメラの設置工事や保守点検も荒川区以外からも受注増加している。しかし、限られた人材の中での多角化はサービスの低下にもつながる。会社創業以来の社是として安全安心創造企業を掲げている。特にライフラインの要である特別高圧ケーブル敷設については装置産業でもあり社員にも高い技術力が要求されている中、特注のケーブルウインチ車の製作中であり対向するホーリングマシン間にリアルタイムで情報の確認や画像伝送ができる5Gを採用する。業界でも最先端の技術であると確信している。ここ数年、再生可能エネルギーとして太陽光、風力発電のケーブル工事が増加しているが自前のケーブルウインチ車の導入により安全と確実でスピード間のある施工が可能になる。車両も大型化しており社員の持つ中型免許では対応できない現場が来年度より始まる。外注化という考えもあるがフレキシブルな点を考えると自前での免許取得を考えざる得ない。今年と来年で二人くらいの大型免許の取得を会社として実行していく。合宿制度を利用すると約10日間で最短取れそうだ。人材とは読んで字のごとく人と材料だ。ともに投資しないと育たない。

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第28回機械要素技術展

毎回出展している機械要素技術展荒川区ブースの展示会が昨日終了した。今回の出展は新製品であるネットミル「Air Mil Key」会議室鍵管理システムに特化した製品。会議室などの鍵管理は相変わらず帳簿に記入して鍵の貸し出しを行っている会社が多い。鍵は紛失するとドアシリンダーの交換やマスターキーの紛失の場合はすべての対象ドアの交換が必要になってくる。紛失以上にセキュリティ上問題なことは鍵の複製だ。これは事件になるほど大変な問題を引き起こす。そして何より鍵の返却はマンツーマンで行わなければならない。時間の拘束や人材確保に悩まされる。これらの問題を解決したのが今回出展した製品。スマートロックはネット検索すれば山ほど出てくるがネットミルはこのスマートロックをネットワーク化してNFCタグ、スイカ、パスモ、スマホ、パソコン、社員証などと連携して使用できる。商標登録も済み、現在特許申請中。7月からは実証試験の打ち合わせに入り、広く普及を目指していく予定。今回の展示会で気が付いたことは中国企業と台湾企業の出展が驚くほど数多く出ていた。出展製品をみると日本企業製と見た目は変わらない。最新の工作機の導入と日本の技術者を取り込み、高い技術力とコスト面でも優位に立っているようだ。日本のものづくりの精密さを売りにしてきたが既に過去のものと捉え国内での内製化に力を注ぐべきと思う。最近、マイナンバーカードの不具合が多く発生しているがこれはITゼネコンと言われている弊害だ。元請けは仕様書、見積もり、工程管理など行い、実際は下請け孫請けが作業をする。特にソフト業界でプログラムを書けない人は問題が発生したときに現場で解決することは不可能だ。これは発注者責任でもある。名のある会社に発注すれば安心という発想から変えないと日本は世界から取り残される。

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ホウレンソウ

入社の面接、毎朝の朝礼時に事あるごとに「報告・連絡・相談」の重要さを話している。こんなことを30年以上続けている。正確に言うとサラリーマン時代の管理職の時から数えると40年も言い続けているが言う方は覚えているが云われる方はどうなのか?この2週間で2回も客先に呼ばれて謝罪に行った。先方に伺って初めて聞く話ばかりだ。社内で毎日会っているのに全く報告が無い。社長と来いという話で嬉しい事は経験上ないことは分かっている。行ってみて分かることは未然に解決できた案件ばかりだ、あたかも社長の指導が悪いという言い回しにうんざりするがこれもお客の言う通りで聞いていないよという理由は通用しない。ではどうするか。任せることで成長すると固く信じているが時代が変わったか、生き方が変わったか、仕事をするという考え方が変わったか分からない。何しろ今までの経験値ではこれらの変化はキャッチできない。大事なことはお客さんが自分の給与を決めることだ。良く言う顧客満足度の裏返しが給与なのだ。人材教育をしていけば年齢と共に成長し自分の部下も成長、それが会社の発展となる。こんなサイクルは過去のものに成りつつある。山本五十六の名言で「やって見せ、言って聞かせて、させてみせ、誉めてやらねば人は動かじ」これは指導者から見た言葉と考える。もし部下が「見ざる聞かざる言わざる」を本来の悪しきことを遠ざけるという意義から最近は自己保身のために見て見ぬふりをする場合にも使われているようだ。何のために自分はこの世にいるか真剣に考えてしまう出来事が多い。世のため他人のためを思う心を持ち穏やかに過ごそう。

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