身の丈

平成4年創業、当時はバブル崩壊の始まりで世の中の経済活動は減速を始めていた。しかし、新幹線のぞみも運行を始め、国家公務員も週休二日になり世の中、下り坂なのに身の回りは将来に向かって明るく進む変な過程であった。創業時は当然お金もなく自分の給料分などどこから出るのだろうという思いで毎日暮らしていた。収入は無いなりにそれに合った生活になる。休みがあれば自転車に乗り何処となく目的など考えずに走る。缶ビールを買い、土手で空を見ながら飲む。憂鬱だ、頭の中に廻るのはお金のことばかり。当時から週休二日制、これは最先端ではなく取引先が既に週休二日制であっただけだ。もし創業時の仕事が電力関係ではなく一般の電気工事を行っていたなら土日はすべて現場に出ていただろう。週休二日のおかげで、自分の給与を取るために宅配便のアルバイトに明け暮れた。今でも当時の日給、一日配達して6800円を貰ったことは未だに覚えている。これで生活できていたわけでは当然ない、サラリーマン時代の退職金の取り崩しが毎月続く。無いなりの生活が身の丈に合ったということを実感する毎日であった。身の丈に合った仕事とは何だろう。収入に合った生活は理解できる。仕事で考えると自分の能力以上の業務を短期的に行うことが間違いのもと。責任ある仕事とは相手の要求に対してプラスアルファの喜びを充てることだと思う。この先の見込みを立て自分の会社の実力を見極めて進めることが身の丈に合うということだ。それには関わる人のプロ化が必要。プロになるにはひとりの自覚から始まる。そういう社員を多く育てていきたい。

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